Red blood No.5 機械(No03)





「ミー。ミィー。」





うん。

オレの後をついてくる、一見かなり可愛い小動物に見えて、

実はすっげぇ恐ろしいものは何なんですか?

夜はもう明けてしま っていて、太陽が上に昇り始めている。

そんな中、まだ先の見えない砂漠の中にいるオレ。

と一匹のこれまた未確認生命物体。

アルミやスチール、ペットボトルは見たけれど今度はプラスチックですか?

くそー!何でオレが燦々と日が照って暑いなか、

こ んな末恐ろしいヤツと一緒に当てもなく歩いてんだよ。



それは昨日に遡る。








「ギャ ー!!!」





松田との電話を切った後でも、なぜかオレのことを追いかけてくる未確認生命物体たち!

挙句の 果てに、オレを追い回す部隊と攻撃する部隊に分かれて追ってくる。

ちょ!

オレ、まだジャンプ読んでないのに

こんなわけのわ からないところで死にたくないんですけど!!!

疲れて足が上がらなくなってきている。

でも、その足をなんとか持ち上げスレスレを通過し ていく光の攻撃を避けながら走った。

だいたい21世紀じゃ、こんな奴らいなかったぞ!

・・・・。

もしかして、NASAが極秘に開 発してたのか!?

それか、アレは実は宇宙人だったとか!?

なんて現実逃避をしながら走っていたけど現状は変わらず。

と言 うか悪化していたり?

なんか数が増えてきている気がする。





「ヒィ!」





今度は攻 撃が右腕を掠って、そこから血が流れ出す。

イテッー。

ホントはすぐに止血をしないといけないんだろうけど、この状況じゃムリ!

止まるヒマなく走る。





「 〜♪」

「はァ?」





そんな、切羽詰った・・・・ じゃ なかった。

絶体絶命のときに鳴ったのはオレの携帯の着信音。

なんでこんなときに???

着信音は思ったよりも短くて、来た のがメールだと言うことがわかった。

もしかして、松田から!?

妙な期待があって、急いで携帯を開く。





「コンニチハ=H」





こ、この携帯投げ捨ててもいいか?

こんな状況にコンニチハ≠チてなんだよ!

コンニチハ≠チて!

送ってきたのは、未登録のヤツから。

誰が送ってきたんだよ。

最初、松田からかと思ったが、 あっちはオレのメルアドなんて知らないよな。






「 〜♪」

「また!?」





またもや 鳴る携帯の着信音。

今度は何なんだよ。





「神、困る、我、神、助ける=v






単語単語、区切られて送られてきたメール。

神? 何んだそりゃ。

宗教勧誘メールか?





「 〜♪」

「神、助けて、ほしい?=v





続けてきたのはそんなメール。

これはオレに質問を投げかけてきているの か?

ビュンとまた光がオレのヨコを通り過ぎた。





「もう!神でもなんでもいいから、とにかく助けてくれ!!!」





上がらない足。

血が流れてくる腕。

真っ暗な闇の中、オレは叫んだ。





「ミー。」

「はっ?」





走りながら聞こえてくるのは小動物のような声。

何、今の!?

と思っても、夜の闇は真っ暗で周りは何も見えない。





「ミィー。」

「えっ?うわわわ っ!」





真っ暗な中に現われたのは、オレの膝ぐらいしかない物体。

それが、いきなり目の前に現われたもんだ から・・・・。



ズベシャー!という感じに地面にまたもや突っ込む。



オレは走っているのに、いきなり目の前に現われら れても止まれない。

止まろうとして急いで急ブレーキをかけだが、やっぱり間に合わず。

傾くオレの体。

このまま倒れたら、「ミ ー。ミィー。」言ってる小動物の上にベシャリとなってしまう。

そうなる前に、ズキズキという右腕で、小動物の頭を掴んだ。

こんなとき、咄嗟 に出るのは利き腕らしいぞ。

・・・・。

じゃなくて!

上に倒れることは何とか防げたが、

オレの体はまだスピードを失っ てなくって、腕を支点にして一回転☆

体が宙に投げ出され、砂の上に叩きつけられた。





「っつー!」

「 〜 ♪」




こんな時でも鳴る着信音。打った腰を擦りながら携帯を開いた。





「神の血、そそがれた、我、 神に、尽くす=H」





なんだ?どーいう意み・・・・。

思考が止まる。

オレが見たものは一筋の光。

それは、オレを追ってきた機械から発せられるものではなく・・・。

目の前の小動物から。

オマエ、可愛いカオして何なんだよソ レは!?

パカッっという具合に、顔の部分が開いて、

そこから出てきたのは、ほかのデカイ機械と同じような銃系統のもの。

も う一度そこに光が集まりだし・・・。





ドッビュシュン!





あはは。

オレを襲っ てきた奴らが、黒い煙を上げてプスプス言ってるよ。

目の前で起こっていることに唖然として声もでない。






ドッビュシュン!





黒い煙がたくさん上がる。

ちょっと待て!

これはやりすぎなんじゃないか?

はっ、と我に返ったオレだったが辺りに転がるのは機械の部品ばかり。

マジでやりすぎだっつーの!!

手から落ちていた砂ま みれの携帯を拾い。(これちゃんと使えるよな?

小動物のところへ走る。





「ミィー!」




く ぉ!

こら、動くな!

大人しくしろ!

走りにくいだろうが!!!

腕の中で暴れる小動物(固いからコレは小機械と言うべ きか?)を抱えて

ひたすら走る。

体中がイタイのを忘れ、当てもなく全力疾走した。

とにかく、この危なすぎる小動物をココから離 さなければ!!!







BAKETOPNEXT





ぼやき。
プラちゃん登場!
僕的には、黒じゃなくて青のプラ テリーナ8世を希望。
一番初めにあったワークキャラがプラちゃんとは。