Red blood No.1 少年(No25)




シャー――――・・・……



ん?あれって!?





「真由ー!!!」

「!!!?」





オレが名前を呼んだ奴もこっちに気づいたみたいで、

オレはそこまで自転車をかっとばして、ドラフトをして止める。

そんなオレの様子を見て、真由はいつものようにあきれたような声を出した。





「はぁ、あんたの自転車のテクはすごいと思うけど、使ってる自転車がママチャリだとね。」

「っ!!うっさいな!コレはコレでいいんだよ!ママチャリでも俺のテクのすごさがわかっただろ!」

「そう言いながら、自分の自転車でもできるはずがないのにBMXの練習して、コンクリートの壁にぶつかって自転車壊したんじゃなかったけ?」

「うっっっ。」





そうさ!どうせオレは自分の自転車を壊しましたよ!

でもアレは、あの犬が悪いんだ!

ちくしょー!

あの犬さえいなければ、失敗して壁に突っ込むことなんかなかったし、

お母さんにめちゃくちゃ怒られることもなかったんだ!

ついでに言うと、今ママチャリなんかに乗らなくてもよかったのにっ。

あの時いきなり目の前に犬がでてこなければ!

そう思い出して、オレはこぶしを握った。

ふと、真由の方を見てみると、携帯にチラチラ目をやりながら遠くの方に目を向けているのが気になった。





「そう言えば、オマエここで何してんの?それに今日、学校がないんじゃないっけ?なんでまた制服着てんの?」

「あんたね。私は今日部活で集まりがあんの!それで、まっちゃんを待ってるんだけど......。」

「松田!?」





その名前を聞いてオレの目が輝く。

しかし、次の瞬間"ゴンっ"という鈍い音とともに、

オレの目の中でキラキラ輝いていた星は一瞬でどこからともなく現われたヒヨコと一緒に頭の上を回りだす。





「イッテー!!!」

「人の話は最後まで聞きなさい!それと、あんたは考えてることが丸分かり!!」

「へっ?」

、まっちゃんのことが好きでしょ。」

「うっっっ。」

「だから、考えてることが丸分かりだって。今もなんで分かったんだって顔してるし。」

「!!!!!」

「それに十数年一緒につきあってたら、あんたの考えなんてすぐにわかるし。あぁ、でもこのことに関しては、つきあってた年数なんて関係ないか。なんたっ て、がまっちゃん好きなことはクラス中がしってるからね。」





そんなに、オレって態度にでているのか!?

真由とオレとは家が隣どうしで(なんてありきたりな設定な…。)、

なんといっても母親同士も友達ということもあり、家族同士で付き合うことが多かった。(これもありきたりだな。)

オレと真由の関係はしいて言えば幼なじみで、小さいころから遊んでいたこともあり、

だいだい相手の考えていることは察しがつく。

だから、真由がオレが松田を好きだって気づいてもなんとも言えないんだけど、

クラスの奴まで知ってるってどうゆうことだよ。

またオレの考えていることがなんとなく分かったのか真由は話を続けた。





「今もクラスの奴がなんで知ってるんだとか思ってるでしょ。あんたのまっちゃんに対しての好意に気づいてないのは当の本人だけね。なんでなのかしら、こ んなにの考えてることが分かるのにね。まっちゃんもニブすぎるわ。」

「うっっっっ。もういいよ!もう、開き直るから!!オレは松田のことが好きだよ!それがどーした!!」

「はぁ、コレだから。」





いい。もういい。

よし、本当はずっとほかの奴に悟られないようにしてきたつもりだけど

バレてるんじゃアレだよな。うん。





「で、真由はココで何してるんだよ。結局。」

「それが、さっきも言ったようにまっちゃんをココで待ってるんだけど、なかなかまっちゃん来なくて。私がやっぱり時間ギリギリに来たのが悪かったかな。て か、実いうと、本当は待ち合わせ時間オーバーしてるんだけどね。」

「っ!?オマエー!!松田待たすとかどうゆう神経してるんだよ。」

「でも、来てみたらまっちゃんいないのよね。あの子は先に行く子じゃないし。さっきからメールも電話も掛けてるんだけど全然繋がらないしね。」

「えっ?」





メールも送れないし、電話も使えないってどういうことだよ。

電源切れてるのか?

でも、松田に限ってそんなことないだろ。





「それって、本当なのか?」

「そうよ。だから困ってるんじゃない。ぷっつりとね、切れてるみたいに繋がらないのよ。もしかして、まっちゃんの携帯壊れてるんじゃないかしら。」

「イヤ、壊れてるとしたら真由の方だろ。」

「あんた失礼!私のは壊れてません!」

「なぁ、松田の携番ってどんなの?」





もしかしたら、松田の携帯番号が知れるかもしれないという期待をこめて真由に聞いてみる。

しかし、オレの考えていることはやっぱ丸分かりのようで、ははぁーんとした顔つきでオレを見てきた。





「そうやって、私からまっちゃんの携帯番号聞き出すつもりね。」

「ちっちげぇよ!」

「ほんっと、ってわかりやす。いいわ、一応にもまっちゃんの携番教えとくから。あんたの大好きなまっちゃんの携番を教えてあげた真由様に感謝しなさいよ。」

「うぅ。」





ぜってぇー真由オレで遊んでる!!!

優しいのか意地悪なのかわかんねぇ!!!

わかってましたよ、コイツがこんな奴だったなんて!

でも、今日は松田の携帯番号とアドレスをゲットできて、オレラッキーかもしれない。

それに、この場に松田がいなくてよかったと思う。

なんせ、ママチャリだもんなぁ―――・・・……。






「で、はこんなとこで何やってんの。自転車、ダッシュでこいでたんだから何か急ぎの用事でもあんの?」

「えっ?あぁ!オレ、ジャンプ買いに行かないといけねぇんだった!!!」

「はぁ?ジャンプって、今日日曜よ。でるのは明日じゃないの?」

「違うんだよ!明日でるから今日買いに行かなくちゃいけねぇーの!」

「はぁ?」

「だから、今週号まだ買ってないんだって!」





そうだ!!!オレすっげぇ、大事な用があったじゃねぇか!!

松田のことは心配だけど、今はそれどころじゃない。

だいだい、ジャンプってのは早いところじゃ、木曜イヤ水曜には、売り切れてるかもしれないのに!

あの果物の名前の死神は、オレとは大違い(てか、正反対)の

無表情隊長に勝てたのだろうか?

てか、もう1つの死神が出てくる方は、やっぱりアイツ死ぬのか!?

気になって、気になって仕方がないんだよ!

うん。今考えると、死神が出てくる漫画多いな。

漫画の世界だからどうもこうも言えないけど、実際そんな世界があったらどっちが本当の死神なんだろう。

なんて自分の世界にトリップしかけていた。





「まぁ、私にはジャンプなんて関係ないけど。もうちょっと待ってから行くことにするから。」

「おぅ。じゃぁな。」




松田のことが気になりながらもオレは自転車を飛ばして本屋へ急ぐ。




TOPNEXT







ぼやき。

まったくキャラでてきてないのに連載スタート
一応言っときますが次もキャラが出てこないでしょう(ェ?
出てくるのは、まだ2.3話先です。
真由が出てきてますけど、ほとんどオリジ状態
本編ででてきても、キャラちげぇー!って突っ込まんでくださいね?
では、レオたちとの友情夢目指して頑張りましょう!