あるところに、幸せそうな家族がいました。
力強いお父さん。優しいお母さん。
そして、元気な男の子。
その家族は本当に幸せそうで、いつも笑い声が絶えませんでした。
しかし、その幸せも突然やってきた神様の黒い使いによって壊されてしまいます。
お父さん、お母さんは壊されてしまい
残されたのは、まだ幼い男の子。
男の子の瞳からは涙は出てきませんでしたが、
胸に渦巻いていたのは、神の使いに対する憎悪でした。
アクマニ育テラレタ子
「ただいまー」
扉が開いて見知っている奴が入ってくる。
それは、ずっとずっと待ってた大切な人。
「ー!」
「ぐぇっ!ロード!?ちょっ!首絞まってるから!!!」
「、マジでやべェの。宿題手伝ってぇ。」
「はぁ?」
「そうなんですよvロードったら宿題全くやってなくって、学校から追加の宿題マデvコレじゃァ、ホームがロードの宿題で埋まっちゃいマスv」
「げっ!」
机の上の宿題を見て顔を顰める。
そんな顔しないでくれるぅ?
僕も溜めたくて、溜めたわけじゃないんだからさぁ。
あとで、やろうと思ったらこんなになっちゃったのぉー。
「はぁ。ロード、オマエも少しは頑張れよ…」
「頑張れってナニをォ?」
「勉強に決まってんだろっ!!!」
「僕らが生きていくのに、こんな数字の羅列なんて必要なーい。こんなのいつ使うのさ。」
「うっ。将来役立つときが来るんだよっ!」
困った顔をするがカワイィv
いつもお仕事でホームにはいない。
大嫌いな人間だけどだけは別。
は『悪魔の子』だから。
「そういえばv今回、何かイイもの入りましたカ?」
ちょっと、千年公ー。
僕との時間だったのに邪魔しないでくれるぅ?
さっきまで、僕の質問にあたふたしてカワイかったのに、もうお仕事のときの顔になってるしィ。
お仕事モードに入ったでも、首に抱きついている僕を鬱陶しそうに振り払わないでくれる。
そんな優しいだから、汚い人間よりも大好き。
「えぇっと、ボディに2つ予約ができたこと、あとはアッチ側にはあんまり動きはないかな」
「そうですかvでも、アッチも今度からは本格的に動き出すと思うので、そこらへんの動向はヨロシクお願いしますねv」
「了解」
「あと、ボディ2つですねv準備が整ったら、また連絡くださいvいつでも造れるようにしときますからv」
パタパタとの周りを飛び回っている黒い物体。
これ、ウザイんだけどォ。
でも、コレ消しちゃったら、がお仕事できないし。
がお仕事できなくて困るのは、僕も悲しくなるからそんなことやらなーい。
でも、フィを消したいと思うのは事実。
だって、ドコにでもについていって、名前で呼ばれてるんだもの。
『フィーネ』って名前じゃなくて、『ロード』ってつけてくれればよかったのにぃ。
そしたら、会えなくても毎日呼ばれてるってわかったのになァ。
でも、それじゃー僕の名前じゃなくて、フィの名前を呼んでるときに何かモヤモヤしてくるからイィカ。
指先でフィを突くたびに、フィが少しずつ後退していってコレはコレで面白いかも。
「よし!ロード、宿題終わらせるぞ」
「えぇっ!」
もう、千年公との話終わったのォ?
千年公は僕のことをに任せたらしくて、もう仕事にもどっていった。
今度は、勉強やるぞっと容赦なく僕を剥がす。
僕、もう少しにくっついていたいんだけどー。
「宿題なんてやらずに、遊ぼぉ」
「オマエっ!ロードが宿題手伝ってって言ったんだろーが!」
「だって、あんまりホームに帰ってこないしぃ。こうゆう時こそ、遊ばなきゃ」
「だから、こうゆう時こそ勉強やるんだろ」
「えぇ。人形遊びしようよぉ」
「げっ!」
なんで、そこで顔をしめるのさァ。
人形遊びするの楽しいのにぃ。
もキレイになってバンバンザイじゃん?
に似合うと思っていろんなモノ用意したんだよ〜。
「あっ!そういえば、今回おみあげはー?」
いつも、仕事からホームに帰ってくるときにがくれるおみあげ。
それは、カワイィカワイィお人形。
「今回、ターゲット追う仕事がなかったから、人形はねぇよ」
「えぇー。・・・じゃァ、でお人形遊び決定!」
「ちょっ!!俺は、女装が趣味じゃねぇ!!!」
の白い服のフードを掴んで連行。
キレイにキレイにしてあげるからねぇ。
が造ってくれる人形もキレイだけど、人形は動かないもん。
僕に優しくしてくれて、僕に声を掛けてくれるが一番のお気に入り。
次の日起きたらはお仕事に行ってホームにはいなかったけど、机の上に置いてあったのは出来上がった宿題。
ほーら、優しいが大好き。
僕だけの僕だけの生きているお人形。
僕ものことを一番に考えるから、も僕のこと一番に考えてねぇ。