ほら、宇宙にいるみたいでしょ?




水底の空




プールの底に潜り込む。上を見上げれば、キラキラと星の光が反射していた。
ぽこりと口から出た泡は、上に向かって浮かんでいく。
反射している光を掴むように腕を伸ばす。

ぐい

え・・・?


ザパァ―――


「ゲホゲホゲホっ」
「なにやってるの」
「ケホッ」

すぅと息を整えて声の主を見上げると、そこには呆れ顔のきょうや。
あれ?なんでこんなところにいるの。

「“あれ?”じゃないよ、全く。僕を心配させるつもり?」

いやいや、そう言う事を聞いたんじゃないんだけど。
・・・・・って、きょうや心配してくれてたわけ・・・?

「・・・・・・」

だ、だんまり?
したしたと髪の毛から水の雫が落ちる。

「くちゅん」

寒っ!やっぱり、夜に水につかるんじゃなかったっ!

ポフリと何か投げつけられる。
タオル・・・?

「早くふきなよ」

・・・・・。
きょうやってやさしー。

っ!すいません、すいません。だからトンファーを向けるのやめて!

「はぁ、何でプールに潜ったりしたの」
「・・・気分?」
「・・・・・・。気分で潜らないでよ。それに制服で入って、明日どうするの」
「あっ!考えてなかった!きょうや、どうしよう!!」
「どうしようもないバカだね」

そんな呆れた目しないでよ。

水の中に潜ったのは、ホントになんとなく。
潜りたかったから潜った。
ただそれだけ。

そう、なんとなく。


ドン!

押すのは隣にいたきょうやの背中。

「あはは、きょうやもビショ濡れ!」
「噛み殺すよ」

ザパァン――

水が二回目の水しぶきをあげる。

きょうやにひきずりこまれたみずのなか。

「わぷ!何するのさ!きょうや」
「突き落としたのはキミでしょ」

二人とも制服が水を吸って、髪の毛まで水に濡れている。

「あはは!」

それなのに、口からでてきたのは笑い声。

うん、なんだかすっごくおかしい。













もう一度、水の中に潜る。

上を見ると相変わらずの光たち。


宇宙にいるみたい



















山なし。落ちなし。意味なし。(The YAOI!) 時々恋愛に走ってみる。(恋愛かこれ?)
06.08.20












、夜のプールに忍び込んだから規則違反だよね」
「ゲッ!」
「罰則ちゃんと受けるよね?」
「あはは、見逃してくれるなんて・・・」
「するわけないじゃない」

ちゅ。

唇に暖かい感触


「・・・・・」
「じゃ、風邪ひかないようにね」

「・・・・ッ!きょうやー!!!」